近年の北欧ブーム、2023年より開始されたワーキングホリデー制度などによる日本人の増加により、現地でフィンランド人と交際、又は結婚するカップルが増えています。
私もそのうちの一人です。
国際結婚と聞くと複雑で面倒な手続きを想像される方も多いと思いますが実際はどうだったのか。
実際にフィンランドでフィンランド人女性と結婚した私の実体験をもとに、どのような書類や手続き、期間を要したかをご紹介します。
※今回は、日本で結婚の手続きをしていない状況でフィンランドにて初めて結婚の手続きをするケースです。日本で事前に結婚手続きを済ませている方は別の手順を踏む必要があります。
結論。国際結婚は簡単?
結論から言うと、国際結婚は簡単でした。
フィンランドでフィンランド人女性の力を借りながらの手続きだったことも大きな理由でしたが、待ち時間が長かったことを除けば、いたってシンプルなプロセスばかりでした。
インターネット上で手続きについて調べても、難しい言葉や文章での説明が多かったので、今回はなるべく簡潔に、私たちが辿ったプロセスをシェアします。
婚姻要件具備証明の取得
まず初めに、婚姻要件具備証明書を日本大使館にて取得しなければなりません。
婚姻要件具備証明とは、簡単に言うと独身者であり日本が定める年齢などの結婚条件を満たしていることを証明する英文の書類です。
取得に際し必要なもの
- パスポート
- 戸籍謄(抄)本1通(発行日から3か月以内のもの)
- 申請書(オンラインにてダウンロード&事前記入 or 大使館にて直接記入)
所得に要した期間と金額
上記の書類に不備がなければ、たったの2日で書類が完成しました。
(2025年2月6日木曜日に書類を日本大使館へ持参→週末と休館日だった火曜日を除き金・月曜日の2日で完成)
直接持参したいのであれば書類提出日の予約は必須で、その場で次の受取日の予約をしていただけました。
その際現金で8€が必要になります。
上記の書類提出はオンラインでもできるのですが、初めてのことだらけで不安だったため大使館を直接持参しました。オンライン申請の場合クレジットカード決済が可能になります。
注意!!!
ここで一つ注意していただきたいのが、戸籍謄本を日本の家族から送ってもらう際、居住地や時期などにもよりますが、最低でも2週間かかります。
実際に私の場合、北海道の母親が2025年1月21日に発送し16日後の2月6日に受け取りました。
なのでその間はただ待つことしかできませんでした。観光ビザで入国する場合は合法的に滞在できる上限日数が90日なので、一日たりとも無駄にすることはできません。
なので、フィンランドにて初めての結婚手続きをすることが決まっている、又は3か月以内にする見込みがある人は事前に戸籍謄本を地元の役場から持参することをお勧めします。
DVV (フィンランド住民登録センター)への書類提出
結婚要件具備証明が取得出来たら次はその書類といくつかの書類をDVVと言われる、フィンランド住民登録センターへ提出し、フィンランドの公的機関にて再度確認を行います。
必要書類
- 大使館から受け取った婚姻要件具備証明書
- The examination of impediments to marriageをオンラインにてダウンロード&事前記入
- パスポートのコピー

提出方法
- 日時を予約し直接手渡し(最短の予約でも数週間空きがない場合が多い)
- 予約せずに数時間待つ覚悟で並んで直接手渡し
- 建物前にある投函ポストへ書類をまとめて投函
私たちは3つ目のポストへ投函する手段を選び、後日念のため電話でプロセスの確認をしました。

こちらの書類が受理されるのにかかる時間は最大3週間とインターネット上で言われていましたが、私たちの場合わずか5日で完了とのメールが届きました。(2月14日提出→2月19日DVVからのメール受信)
DVVにて正式な婚姻セレモニー
結婚をするにあたり、書類提出を行ったDVVにて最後に誓いの言葉などのセレモニーを施設職員の前で行います。
これも事前予約が必要で、前段階の種類提出時に最大3週間かかることを見越し、3月7日の予約をしました。
当日準備するもの
- パスポート
- 書類(書類提出、セレモニー共にDVVで行う場合彼らがすでに持っているため不要)
- 15歳以上の証人最低2名(当日のセレモニーに一緒に参加)
- 服装の指定なし
- 指輪(交換のため。もし無い場合はなし)
当日の流れ
予約時間に到着次第セレモニーが開始されます。
事前準備や当日の流れなどについてはこちらの英語サイトにて全て確認できます。



費用
施設の営業時間である平日の 9.00~16.15であれば基本的には無料です。
しかし、上記時間内での予約が困難だったり日程の調整が困難であれば 250€ を払い時間外でのセレモニーの開催も可能です。
また、家やある特定の場所でセレモニーを開きたい場合、150€ を払えばそれも可能になります。
私の場合をもちろん施設へ出向き無料で行いました。
結婚の成立
当日は妻の両親と友人1人、計3人の立会いのもと結婚式を行いました。
実際の所要時間は10分未満で、英語でのセレモニーを行っていただいたため、唯一の日本人だった私でも何不自由なくセレモニーを終えることができました。
I will 又は Yes I will と答える場面が一度ありますが、それ以外はすべて流れに身を任せれば問題ありませんでした。(Youtubeにてセレモニーの様子を見ることができるので事前に目を通しておくことをお勧めします)
(立会人はフィンランド人である必要がないため私の両親や友人も参列できる資格はありましたがさすがに難しかった…)
晴れて結婚はできましたが、これだけでは観光ビザ有効期間の90日以上の合法的な滞在はまだ許されないのでパートナービザ申請をすぐに進める必要があります。

まとめ
今回の手続きを振り返ると意外にシンプルなことばかりだったと改めて実感します。
私の場合、戸籍謄本を日本から取り寄せる段階から始めなければならなかったので時間がかかりましたが、すでに戸籍謄本が手元にある場合はすべてが1カ月で終わっていたことになります。
インターネット上の難しい言葉たちを目にした瞬間に頭を抱えたのを今でも覚えていますが、はじめの一歩目さえ踏み出すことができればそこからは流れに身を任せるのみです。
あとは、時間に余裕を持つことも大事です。
フィンランドにてフィンランド人とフィンランド語にて結婚手続きを踏めたのもとても安心できる大きな要因になりました。
国籍や離婚歴、両者の職業や私の渡航歴など何一つ怪しい点がなかったためスムーズなプロセスを踏めたのだと思います。
もし同じような境遇にて同じような悩みを抱えている方がいましたらいつでもご連絡ください。
私たちの経験から何か力になることができるのであれば全力でサポートさせていただきます。
この先合法的に滞在するためにフィンランドの移民局にてパートナービザの申請、日本大使館にて日本式での婚姻届けの提出を行わなければなりません。
まだまだ行わなければならないことばかりですが、そちらのプロセスについてはまた別で皆さんにシェアします。
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