海外在住の日本人であればだれもが恋しくなるであろう日本食
そのなかでも「納豆」は海外では特に高級食材扱いになってしまいます。
私の住むフィンランドでの納豆の値段は3パックのもので大体3.5€ほど(約560円)、そのため私のお給料では毎日食べることが難しく、納豆好きの私は頭を悩ませていました。(しかも冷凍ものなので触感も微妙に違う…)
しかし今回、フィンランド生活4年目にしてついに自家製納豆作りに挑戦、成功しました。
お世辞抜きに本物の納豆と大差なくおいしいものができたので、世界中で困っている納豆好きの皆さんに誰でもできる簡単な納豆作り術をシェアします。
道具や手順、所要時間なども詳しく解説しているので、是非参考にしてみてください。
納豆作りは意外に簡単だった
結論から言うと、納豆作りは思った以上にシンプルな工程ばかりで簡単でした。
確かにすべての工程を終えるまで最低でも約3日なので時間はかかります。しかし、シンプルなことの繰り返しで、節約にもなり海外で気軽に納豆を食べれるようになるため試してみる価値はあります。
実は、去年も違う方法で一度挑戦したのですが、全く納豆にはならず失敗しました。
そのため今回は、私が今年挑戦し成功した方法を皆さんにシェアします。
必要な道具

(大豆の仕込み段階)
- 蒸し器
- 蒸し布
- 市販の大豆(アジアンショップのものを購入)

(納豆菌作り)
- 市販の冷凍納豆を冷蔵庫にて自然解凍しておく(アジアンショップのものを購入)
- 小さめの茶碗
- スプーン

(蒸した大豆と納豆菌を掛け合わせる)
- 必要個数のコンテナ
- おたま
- 爪楊枝1本
- ラップ

(納豆菌の繁殖)
- 発泡スチロールなどの保温バッグ
- 保温の際にお湯をためるコンテナや湯たんぽ
- タオル(臭いが移るので使い古しのもの)
大豆の下準備
大豆に水を吸わせる

鍋などの平らな容器に大豆200グラムと水600mlを入れ、24時間大豆に水を含ませます。

数時間ですでにこのような大きさになります。一見水が少ないように思えますが、放置しておいて問題ありません。
大豆を蒸す

大豆を水に24時間浸した後、それらの水を切り、蒸し器に蒸し布とともに写真のように準備します。

蒸す際、あらかじめ沸騰させておいた熱湯を鍋の底に敷きます。ひとつ前の工程で準備したものを鍋にセットした際に、直接大豆に触れないくらいの深さを入れてください。

布で大豆の表面もしっかり覆い最終的にこのような形になります。蓋も閉め4時間蒸します。

基本的に弱火で4時間ですが最初の10分ほどは中火~強火で念のため再度沸騰させました。同じようにする際は弱火に戻すことを忘れずに。
※国によってコンロの火力表示が異なるが、フィンランドの場合は火力2で4時間
本物の納豆を使い納豆菌を繁殖
ここが一番大事な工程であり、蒸し終わった大豆を冷まさないために時間との勝負になります。
事前準備

事前に(納豆菌作り)、(蒸した大豆と納豆菌を掛け合わせる)写真にあるコンテナ、スプーン、茶碗、お玉、爪楊枝などを熱湯で煮沸消毒し自然乾燥にて乾かしておきます。
納豆菌はほかの菌にとても弱いため煮沸消毒は必須

培養の元となる納豆菌も蒸しあがりと同時に使用できるよう事前に作っておきます。
煮沸消毒済みの茶碗とスプーンを使い、自然解凍済みの市販の納豆半分と熱湯大さじ3~4を混ぜ合わせます。白っぽく粘り気のある液体ができたら培養液の完成です。
大豆へ納豆菌を繁殖
ここからが時間との勝負です。

まず、蒸し上がりの大豆の柔らかさを確認します。問題なければ、先ほど煮沸消毒をし自然乾燥済みのお玉を使い大豆をコンテナへ小分けします。

大豆の量の目安はコンテナ内で2~3段に大豆同士が重なる程度です。その後、先ほど作成した納豆培養液を大豆に掛け合わせます。
大豆の入れすぎ注意。また、それぞれのコンテナへ均等になるように納豆菌を入れる

納豆菌が均等にいきわたるようしっかり大豆と混ぜ合わせます。この時点ではもちろん大豆はまだ普通の大豆です。

しっかり混ぜ合わせたらそれらにラップをし、表面に煮沸消毒した爪楊枝で満遍なく穴をあけます。
納豆菌が空気に触れることで繁殖が促進される

爪楊枝で満遍なく穴をあけた後、写真のようにラップで密閉します。

この時点での写真がこちらです。
200グラムの大豆と納豆菌を掛け合わせたものは、コンテナ3つ分程度に収まりました。
適温で発酵させる
納豆菌の繁殖に最も適した温度は40度前後ですが、その温度を長時間家で正確に作り出すことはとてつもなく難しい作業になります。
なので、実際に私が納豆作りに挑戦し、成功した事例をもとに紹介します。
納豆菌繁殖の仕組みや栄養について詳しく知りたい方はこちら
発酵準備と方法

これらの容器に熱湯を注ぎます。
だいたい縦35㎝横27㎝高さ27㎝の大きさ発泡スチロールに対しこの2つの保温力で十分でした。
コンテナ容器への熱湯の入れすぎには注意

タオルを敷き、先ほどラップで密閉した納豆菌入りの大豆と熱湯入りの容器を写真のように入れ、熱が逃げないよう上部やサイドもしっかりタオルで覆い更にふたを閉めます。
とにかく冷まさないことが大事
とにかくここまですべての工程を納豆が冷める前に終わらせることを意識してください!!
この状態で保温する目安としては32~40時間です。
途中、目で確認したり少しラップをはがしてみるなどして確認してください。
適温を保つためのお湯の入れ替え
納豆菌入り大豆をある程度一定温度で保つ必要があるため、熱湯を定期的に入れ替えます。
保温バッグの大きさや質、熱湯入りコンテナの数などによって異なりますが、私は6~9時間ごとで熱湯の入れ替えを行っています。
就寝前と起床後は必須で、それとは別に1日1.2回行うといった頻度です。
温度の確認に関し、私も温度計や湿度計を持っているわけではなく毎度触ったりしてなんとなく冷めていないことを確認する程度です。そんなに厳密にこだわらずとも納豆作りに支障はありません。
発酵

保温バッグにて約27時間経過した写真
表面に市販の納豆で見られる白い膜のようなものが出てきます。この時点で、バッグを開けると既に納豆の香りもしています。

同じく約27時間経過した写真
コンテナの底の部分にも少しずつ白い膜のようなものが見え始めてきます。

約32時間経過した写真
写真では伝わりずらいですが、先ほどよりもより見た目、香りともに本物の納豆のようになっています。

同じく約32時間経過した写真
コンテナの底にも先ほどよりも白い膜のようなものがはっきりと見えています。

こちらも同じく約32時間経過した写真
ラップを剝がし、粘り気や香りを確認した結果、この時点で保温バッグでの発酵作業は十分でした。
納豆や熱湯の量、保温バックの質によって多少時間の前後はありますが、すでに何度か納豆作りを行っている経験上、だいたいいつもこのくらいの時間で保温バックでの発酵作業は終了しています。
冷蔵庫で寝かせる
長かった納豆作りもようやく最終工程です。
保温バックで発酵させた納豆を冷蔵庫にて1~2日間寝かせます。

目安として最低1日は寝かせるべきとのことでしたが、12時間程度でも食べることに支障はありませんでした。(寝かせれば寝かせるだけ粘り気が増すような気がしましたが…)
これにて無事納豆作りが終了です。
実食
こちらが実際に冷蔵庫で寝かせた後に食べる直前の納豆の映像です。見た目は市販のものと見分けがつかないくらいにまで完成度が高いものになりました。
正直な話をすると、市販のものと比べるとわずかに薄味に感じます。(フィンランド人の妻に言わせれば全くもって同じ味だとのことなので、それくらいわずかな違いです。)
納豆のタレに関しても、作り方を検索すると簡単に検索できます。
まとめ
ご覧いただいたものが自家製納豆作りのすべてになります。
日本に住んでいる方たちに言わせればわざわざ納豆作りにここまでの手間と時間をかけるのはバカバカしいと思われるかもしれませんが、実際に私のようにできるなら毎日でも食べたいけど金銭的に節約もしたいと思う海外在住の日本人はたくさんいると思います。
そんな方たちに今回のブログが届き、彼らの納豆ライフを少しでも豊かにできるのであれば願ったりかなったりです。
実際にこの納豆作りを始めて以来、基本的に毎日晩御飯で納豆を食べています。体や体調の変化がすぐにあるわけではありませんが、遠いフィンランドの地でも日本を感じられる貴重な時間が生まれていることに喜びを感じています。
数日後には倍の量での納豆作りにも挑戦し同じクオリティーのものが完成したので、一度成功体験を積むことができれば簡単に量も増やすことができます。

大豆400グラム、水1リットルから始めた納豆作り
市販の納豆1パックを丸々納豆菌の培養に利用
所要時間は同じで2人で食べきるのに1週間以上かかる量
ぜひチャレンジしてみてください!
こちらの納豆作りはYoutube にあった一つの動画を参考にしました。
動画版をご覧になりたい方はこちらをご覧ください。
コメント